Jerusalem

まずは先週の土曜日のShoegazed Dog、お疲れ様でした!EVOL組がまさかのDick Raaijmakers被り、とかSunn O)))3人被り、とかあり得ない展開が起こったり、馨ちゃんのThe Wolfgang Pressに興奮、とか音楽的にはかなり大変な事件が起きて刺激になりました。私はDiamanda GalasをPatty Watersにかぶせる、とかいうベタな展開のDJも楽しくできました!また機会があったら是非是非!というか次あったら絶対面白いから皆様いらしてください。他にはない空間がありました。

で、その疲労が抜けきらぬまま日曜日はAOBA NU NOISEお疲れ様でした!なんか懐かしい人とか色々いっぱいお会いできて嬉しかったし、ライヴもどれも良かったなあ。途中退出が悔やまれますが次の日人間として過ごすためには仕方がなかったのだ・・・。EVOLはガシガシでしたな、何だか。まさか野坂昭如からスタートしたとは思えないDJの展開でウケました、自分たちのことなんですが。そして盛り上がってくださってありがとうございました!で、これは言っておかなければならないのですが、TADZIOのライヴには本気で素面に戻されました、一瞬ですが。格好良すぎだ、あれは!

って感じの週末だったが、酒を飲んで寝ると必ず目覚ましの鳴る1時間前には目が覚め、いつ目覚ましのベルが鳴るかびくびくしながら布団の中で過ごす、というただでさえめんどくさい朝を更にめんどくさくするような事態に苛まれる。まあ、もっと言ってしまえば、本当ならば目覚ましなど関係なく寝ていられるような朝を迎えたいものなのであるが、なかなか世の中そうもいかないわけである。

通常今までは私は目覚まし3個使っていたのだが、それでも寝坊したりしていた。その原因はおそらく、ベッドサイドの手が届くところに3個とも設置しておいたせいかと思われる。「鳴った」→「止めた」→「目が覚めた」という流れに満足して、「一回目が覚めて起きたわけだし」という謎の安心感と共に二度寝、という悲劇的な事態が多々勃発していたのだった。

そこで今は、ベッドサイドに目覚まし時計1個、お茶の間にヴァイブ機能オンにした目覚ましセット済みiPhone、という二段構えで臨んでいるのだが、これは効果てきめんである。コツはベッドサイドの目覚まし時計をちょっと2分くらい早めの時間にセットして、時間差でお茶の間でiPhoneが鳴るようにすることと、iPhoneはなるべく堅いところに置く、ということだろうか。意外にiPhoneのアラーム音というのはこの世の終わりのような音がしたりするから、それと堅いところに置いた故のヴァイブとの共鳴で、朝っぱらから冷や汗ものの音がするのである。

これで必ず布団から出てiPhoneを処理しなければならないので起きざるを得ないのである。いやーiPhoneって便利だわー、というiPhone本来の機能でないと思われる部分で毎朝感動する次第である。しかし要はそれほどまでに布団の国が大層甘美な誘惑なわけである、この季節はとくに。それに加えてこないだは、何だか良い感じの夢まで見てしまったりとかするわけで(内容はちょっとここでは言えませぬ)、布団国に一生住んでいたい、という思いが募るぐうたらな私であった。

で、Sleepの「Jerusalem」を聴く。最近再結成ライヴとかも行った彼らの99年作である。やっと聴けた・・・。メンバーが解散後に結成したOmの作品には親しんでいたものの、やはりこのSleepとは別モノなんですなあ。1曲52分の作品である。一応CDだとトラックが切ってあるのだが・・・。しかしその52分を全く意識させない、怒涛の構成力である。否、構成力、と書いたものの考えてみればリフはほぼ1個しかなく、それで全体を乗り切るわけである。もうその長さをワンリフで、という時点で何だか奇跡な感じの曲であるが、ドープ片手にエルサレムを目指す、という何だか壮大なんだか、単なる趣味の世界なんだか、という歌詞と相まってクスリありきの世界、とか考えると凄く合点が行く。とは言えそう言い切ってしまうのも何だか狭い世界にこの音を閉じ込めてしまうような気がして憚られてしまう。この陶酔感を引き起こすような感覚はクスリ云々、と言ってバイアスをかけてしまってはあまりにも勿体ない気がしてならないのだ。かと言ってストーナーだなんだ、という形容ですら、ああそういうもんなのね、とやはり狭い世界に閉じこめてしまうような気がしてならないから憚られる。じゃあ一体何なの、という話であるが、結局は奇跡的なヘヴィ・ロックンロールなんだ、とか言って後は黙って聴くのが得策、ということなんだな。目を閉じる、というほんのちょっとした工夫をして聴くだけで何だか世界が変わっていくような気すらする1枚。えっと危険なのであまり深みにはまらないようにしておきたいものだが、果たしてそれは可能なのか・・・?