A Starting Point

今月は24日(日)にAOBA NU NOISEあるみたいですよ。詳細はまだ決まってないんですが、是非是非いらしてくださいませ!

ところで前エントリで先日の余震後の被災状況について軽く書いたのだが、実はCDが1枚割れていた。若きRoddy Frameが早すぎる老成への道をたどり始めたAztec Cameraの名盤「Knife」ナイフが真っ二つになっていた・・・。そして数枚、ディスクに傷が付いたものもあった。

しかし、傷の修復も、それどころか割れてしまったCDの買い直しも全てラヴレコさんのお陰で解決した。ありがとうございます!!本当にいつもお世話になっております。

しかし、遂に我が家のCDにまで手を出しやがったので地震に対しては今後一生マジファックの姿勢を貫く。というか、こいつのせいで家の中がごちゃごちゃしているから精神衛生上よろしくないものである。まあ、生きていたし、家もあったからまずは良いのだけれども。でもこれから生きて行く上でそろそろこういうことが気になってくる時期でもある。やはり今度はCD棚自作、とかそういう方向に行くしかないか、とか色々考え始める時期なわけである。

ということで身の回りだけでもなかなかちょっとした引っかかりごとは尽きないわけであるが、仕事の方も本格化してくると更に精神衛生上よろしくない。震災うつ、というものではないのだけれども微妙に自分がナイーヴな感じになっているのもうすうす感じている。そしてやたらカチンと来ることが増えたことにも気づく。あ、これは別に震災関係なく、私をイラつかせる連中や物事は変わらず存在してやがる、ということか。ゴキブリが蔓延るのと同じく、そういう連中や物事はしぶといものである。

と、いう感じになってくるとまたヘヴィなエントリになってしまうからここで恒例のほっこり担当アッチくんにご登場願おう。

この写真シリーズ、飽きるまで癒しを求めて続ける所存なのでお付き合いくださいませ。

Mooseの「High Ball Me」も被災して傷が付いたのだが復活した。2000年発表のアルバムである。Mooseと言えばシューゲイザームーヴメント華やかなりし頃にデビューして、初期シングルでは確かにそういう意匠ではあったがなんだかファーストアルバム...XYZを出す頃にはそういう世界から遠く離れ、何とも言えないギターポップ、というか全くもって、こうだ!とは言い切れないようなギターバンドになっていたわけである。大体ファーストのプロデュースはMitch Easterだったわけだし。その後、Play It Again Samに移籍して2枚出し、活動休止したようだがその活動休止前後の96、7年辺りに作られた曲がこのラストアルバムのほとんどの曲らしい。地味、なのである。だがしかし、噛めば噛む程味が出る、というのは逃げ口上みたいなものだが彼らの場合これ以外に当てはまる言葉がなかなか見当たらない。派手さとは無縁であるが、練られたメロディと薄いけれども何だか美声なヴォーカル、そしてシンプルなギター中心ながらもツボを抑えた演奏、という、いやー地味な言葉の羅列になってしまって申し訳ないのだけれども、そういう実にオーソドックスな良いバンドだったなあ、ということをしみじみ実感できるアルバムである。でも、どこか何かをまだ隠してるんじゃないのか、というような思わせぶりな空気とか、60年代的、カントリー的、そしてNillson的なアメリカ的やるせなさもまた持ち味だったりして、実は90年代最後のUKらしいバンドだった、のかも知れない。ちなみに元Modern Englishのメンバーが絡んだり、元The Jesus And Mary Chainのメンバーが絡んだり、4AD人脈の人間が絡んだり、というこれまた地味だけれど濃密な話題があったりしたんだがな。割り切れなさがもしかしたら世間的には弱点だったのかも知れないけれども、音的にはその割り切れなさが麻薬的な魅力を持っていた、という例である。ちなみに私はアルバム4枚(+コンピ)ともいまだに愛聴しまくっていたりするのだった・・・。