World In My Eyes

ところで昨夜は牛肉とズッキーニのビビムパを作って食した。

まあレシピ本見ながら作っただけなので、そりゃあできるだろう、というものだが大変に美味しかった、アスパラ、エリンギ、ズッキーニ、レタス、とかなり野菜たっぷりで。家内が「冷蔵庫で牛肉解凍してるからね」と言っていたから100%信頼していたのだが、いざ作る段になったらまさかの挽肉が冷蔵庫内で解凍されており、閉店1分前の生協に牛肉を求めて駆け込む羽目になった、というアクシデントはあったものの。せっかく午前中に生協でのお買い物を済ませていたというのに・・・。

それは良い。問題は粉トウガラシ、というものがレシピには書いてあったのだ。生協にはない。ということで輸入食材を扱っている店が仙台駅にあるので、そこまで電車で行く羽目になったものだが。ついでにタワレコでJeff BridgesJeff BridgesとCorrupted、というあり得ない組み合わせの買い物をする羽目にもなったのだが。

で、この粉トウガラシには結構衝撃を受けた。「甘みがある」という話は事前に聞いていたのだが具を入れたボウルに小さじ1を入れて和えたら見事に全体が真っ赤、しかも鬼のような真っ赤な具合になってしまった。これ辛くなかったら絶対ウソだろ、という色になったのだった。

しかしそれが辛くないのである。ピリっとはするのだが火を噴きそうな辛さでは全然ない。且つ、風味が大変よろしく、上記ビビムパも醤油とごまとごま油程度の調味料しか他につかっていないにも関わらず、大変深い味わいになって感動したのだ。良かった、トウガラシは一緒じゃん、とか言って七味トウガラシで代用しようとしていた馬鹿な自分を止める冷静な自分がいて。いや、あれ七味で作ってたら、明らかに罰ゲーム級のものになっただろうな・・・。

以上、平和なエントリー。Depeche Modeの「Violator」が無性に聴きたくなったので聴いていた。90年発表のアルバムである。うわ、これ高校に入る直前に出たんだよな、とか思い出したりした。この時期DMは全米制覇の道中まっただ中で、前年にはカリフォルニアのでっかいスタジアムでのライヴを収めた「101」101を発表し、今作も全米チャートのトップ10内に初登場、ということでノリにノってた時期である。この後は全米制覇したけど、バンドがぼろぼろになって再スタート、といかいうことはご存知だと思う。で、この「Violator」であるが、エレポップ〜テクノポップバンド、という彼らの初期のノリからは、まあエレクトロニクスは多用してはいるものの大分離れて来ていて、ギターが至るところでフィーチャーされていて感触としてはかなり生っぽい。思えば、打ち込み系の音にギターが入ると(後のデジロック、とか言われた音とかみたいに)大体大げさなソロだったり、全体的にビロビロ目立つように入ってくるものだが、彼らの場合効果音的に、もしくは印象的なフレーズを印象的な音色で、というパターンがあってそこらへんが渋いな、と今回聴いて思った。それも含めて音の隙間具合も絶妙で非常にシンプルに聴こえる音なのである。そして今の耳で聴いても全く古臭くなく、それどころか意外に細かくビートを作りこんであったりして新鮮な気持ちで聴けたのがちょっとした驚きでもあった。もちろんMartin L. Goreの作る曲は驚くほどコード展開が少ないのに印象的で美しいメロディだらけなので、そこらへんの曲の充実具合も最高、と言えるのではないだろうか。私はこれ以前もこれ以降も大好きなのだが、Depeche Modeが本当にセンスの良いバンドなのだ、ということを聴いて実感できるのはこのアルバムなんじゃないだろうか。

ちなみに私の持っている日本盤は収録曲「Enjoy The Silence」のヴァージョン違いを完全網羅したディスクも付いた2枚組なのだった。ALFAレコードは飛ばしてたなあ、この頃・・・。