Open Your Eyes

2012年を振り返る前に2013年になっていた。あけましておめでとうございます。

まずは12月30日のAOBA NU NOISE、ありがとうございました!夜が弱くなって久しいのですが、最後まで居られなかったのがつくづく心残り。ライヴは2UPもWaikiki Championsも、Masaki Saitohも全て良かった、それぞれのベクトルで。我々EVOLはまあ、30分の中であっという間にジャンルも時代も何もかも横断のプレイを2セットやったのですが、本当、毎月皆さんお付き合いありがとうございます。今年もがんばります。

2012年を振り返ると、まあ何してたかと言えば仕事して音楽聴いて本読んで酒飲んでいた。でも毎年毎年のことではあるが、本当ナイスなお友達に恵まれて楽しく過ごせたので良かったと思う。お陰でDJの本数はおそらく去年は過去最高の回数をこなしていたのだが、楽しめるうち、楽しんでくれる人たちがいる限りは続けて行こうと思う。そう、結構この歳になって「DJ良かったです」って知らない人から言われることが凄く増えて来たので、そういうのって純粋に嬉しいものである。こちらはホントに好きな曲かけてるだけなので、申し訳ないと言えば申し訳ないのだが。

2012年の大きな出来事は春先の超行きつけのラーメン屋閉店と、また別のラーメン屋が家の近所からかなり遠くへ移転してしまったことであろう。お陰でラーメン欲が減退した。死んだと言っても良い。なので2012年はラーメン的には死後の世界、もしくは終わった後の世界を生きていた、と言っても過言ではないだろう。だがここに来て近所に油そば屋が出来てとても良いので、2013年は油そばの年になるのか。

もう一つ大きかったのは夏のハワイ行きであろう。考えてみると海外に行くのって全部仕事絡みだったりするのだけれども、ハワイ、良かったなあ。気候が何より良かった。あの気候なら住んでも良いな。とは言えあまりハワイらしいことをしてこなかったのは皆さんご存じの通りである。ハワイのレコフェア面白かったなあ・・・。

あとは大して病気も怪我もなく健康に過ごせたので良かったものである。本当に色々周囲を見回すと納得行かないことだらけだし、世の中ロクでもないことばかりではあるけれども、生きてるからには折角だから楽しく充実して暮らしたいものである。だから2012年に楽しい時間を共有できた皆さま、今年もよろしくお願いいたします。

あ、2012年良かった音楽の話は近いうちに。ちょっと腰を据えて考えないと、とはいえ大体この「日々の散歩の折りに」であーだこーだ書いてるのですが。神田朋樹の「Interstellar Interlude」を聴く。前のアルバムlandscape of smallers musicもめちゃくちゃ聴いていたけれども、あれってもう12年も前の作品なのか・・・。その間にもプロデュースとか色々やっていたみたいなのだが、瀧見憲司とのBeing BoringsEspritで久々に名前を目にしておお、と思った矢先のアルバムなので盛り上がる。ちなみにBeing Boringsも最高だった。で、全編本人が1人で手掛けた作品で基本宅録のようであるが、これがまた良いのだあ・・・。インストメインで(時折加工されたヴォーカルが入るが本人なのだろうか)Tears For Fearsの「Everybody Wants To Rule The World」のシンプルなインストカヴァーまで入っている。で、物凄く手の込んだ作りの筈なのにとてもさらりと上品な感じなのは、変にドラマティックなメロディとかがあるのではなくどこか、Terry Callierとか思い出す優しげでさらっとしたメロディの曲が抑制の効いた音で奏でられているから、なのだろう。音の手触りもふんわりと優しいし。しかしだからと言って弛緩していることは全くなくてぴりっとした緊張感が走る、禁欲的な作品である。おそらく器用にやれることは沢山ある筈なのにそれらをまとめてこのシンプルなインストのアルバムにブチ込んでいる、という凄みすら感じられる。現れては消える様々な音、例えばエレピの音色とかアクースティックギターの音色とかどれも決まったところにひたすらに気合入れて置いているような、そういう色々なピースがバシッとハマった音楽を聴くのはとても楽しい体験なのである。2012年大晦日、最後に聴けて良かったアルバムだし、2013年最初に聴いて嬉しいアルバム。