Central Texas

こないだの日曜日のQue Sera Seraライヴに足を運んでくださった皆さん、企画のumiumaさん、対バンの皆さま、まことにありがとうございました!我々は直前にスタジオに入る、というなかなかガッツあることやってみたら疲れ果てて、終わった・・・、と本番前に思ったのですがガッツで乗り切りました(その後魚民でビール飲んでご飯食べて帰宅して風呂入ってたら風呂の中で超爆睡した)。

しかし私のドラムス、ってあれなんですかね、ニューウェーヴっぽい、んですかね・・・。不思議だ。そういう音楽ではない、と思っているのですが。思えば98年くらいに手伝っていたバンドの時も、2000年代にやっていた即興ユニットの時も、そして今も、そのように評されるのはあれか、性みたいなものなのだろうか。とくに、New Orderのドラムのようだ、と言われることが多いのですが、あれ、打ちこみだったような・・・?Stephen Morrisばりのドラミング、ってあんまりピンと来ないのですが、面白いなあ。ということで今後もがんばりますのでよろしくお願いいたします。

さて、巷で噂のMy Bloody Valentineのアルバムを注文して、ダウンロード版は聴けるので今聴いている。まあ、それについての話ではないのだが、私は結構楽しんで聴いている、ということだけお伝えしたい。って言うか87年以降のMBV、ということを考えると、変なメロディをまとめる感じといい、むっちゃくちゃに重なりまくった音がある一方でやたらすっきりした音があったり、ということで意外に集大成的な感じだったりするのかな、という気もしている。まあ、色々語る、となると私の中学生時代の頃からの話になってうざったいので今日は控えたい。

さて、そのMBVだが、UKのオフィシャルサイトから買ったら送料が1300円かかるらしい。ぐえ、っと思ったりしたのだけれども冷静に考えればそれって凄く普通のことなんだよなあ。なんか某大手ショッピングサイトが台頭し始めてから送料がかからない、というのが選択肢の中に入り込むようになって(何円以上、というのは昔からあったにせよ)、何か感覚がマヒしがちなのだけれども梱包して発送して、というのは普通に金がかからなければならないことではあるのだ。

逆に何だか最近、送料が全くかからない、というのもありがたいし素晴らしいことなのだけれども、何か不健康な、というか不自然な気がしてきた。そりゃあ安い方が良い。お金は出来るだけ払いたくない。でも、それがまかり通ると泣いている、苦しんでいる人々が増えるんじゃないのかなあ、という気持ちがガンガンに最近高まってきて、そのような心境になっているのだった。

アフィリエイト貼っておいて何を言っているのか、と自分でも思うのだけれども、送料かかってもしょうがない、というかそりゃあ当然だろう、という気持ちで過ごすと意外に世の中、何か小さくだけれども変わるのかも知れない。そりゃあサービスは嬉しいけれども、ね。もしかしたら普通の実店舗がちゃんと残って、人対人フィールがビンビンに感じられる世の中になって行くかも知れないし、もしかしたら失われつつある何かを取り戻すことだってできるかも知れない。

とか書いていると突きつめて行ってなんかカルトみたいな感じになりそうであれだけれども、郵便局に留守中に届いた荷物取りに行くたびに、受け取り窓口の奥の棚にいっつも大量に無造作に積み重なっている、某大手ショッピングサイトの箱を見ると、なんかなあ、と思ったりしてしまう。別にどうこう、と言うのではなくて何かおかしいよなー、とか思ったりしてしまうのだ、感覚的に。

まあ、単にそう思った、ということである。思いだした、というか。Stars Of The Lidの「The Ballasted Orchestra」を聴く。97年にKrankyからリリースされたアルバムのアナログリイシューである。これはもともと当時買っていたのだけれども、まだ20代で血気盛んな若者だった私は、何か心が曇っていた時期に売り払ってしまっていたのだった。で、段々落ち着いてきてそのことを物凄く後悔してしまったのだけれども、こうしてボートラもついてリイシューされてとても嬉しい。さて、基本どドローンのテキサス出身の2人組である。本当に何も起きない、と言っても過言ではない。いや、何かは勿論起こるのだけれども物凄く全体的には何も起こらない印象しか残らないのである。もっと後の作品になるとそのドローンぶりは更に宇宙に広がるような、不思議な優雅さ大らかさを湛えていくのだけれども、この4トラックのカセットで作られた作品にはそこまでの雄大さはない。代りにあるのは、何と言うか、地に足の着いた、決して加工やら何やらの果てに得られた何もなさ、ではなくもっと素朴な、溢れる何かを抑えきれずに作った、という感じもする何もなさ、なのである。最早何を言っているかわからないかと思うのだが、その若干ざらっとしたアンビエント、ドローン具合はちょっと他では得難い手触りなので、16年前には感じ取れなかった魅力が、あれから色々聴いて、色々あって時間を経て凄く心に染みる感じになっていたのには驚いた。夜眠る前に聴くと、必ずや安眠効果が得られること請け合いの穏やかな音楽、である。しかしこの何も起こらなさは、徹底しまくっていてクールだなあ・・・。

上のリンクは左が当時のCD、右が今回出たアナログなんですが、何だこのアナログの値段馬鹿じゃないのか・・・。やっぱり送料払わないと狂ってしまうのか、とか言いたくなったがいやこれ、マーケットプレイスだった。なんかマーケットプレイスって何なんだろう、狂った値段の商品が多かったりするのは。醜悪な話だぜ。