Lucky Star

告知がなくて不思議、と思われる方もいらっしゃるかとは思いますが、25日(水)はGaslight、29日(日)はAOBA NU NOISE、と毎月のレギュラーの予定はしっかりありますので、詳細決まり次第こちらでも告知いたします!

ところで今日車で走っていたら、「湘南○風」のステッカーを後ろに貼った車がウインカーも出さずに目の前に際どく車線変更してきやがった。結構際どかったので急ブレーキを踏んだのだが、でも、何故か不思議と怒りとか湧いて来ず、諦めのような溜息を1つついただけだった。

だってそんな「湘南乃○」ステッカー貼ってる車がまともに走れるわけがないもの、という諦めを感じると同時に、この世の中には一生絶対分かりあえない人間っているんだろうな、で、そういう人間が今目の前で車に乗って走ってるんだな、ということをわからせてくれたので、ある意味感謝のような思いも感じたのだった。なかなかそういう分かりあえない人間と不必要に絡むのはエネルギーを消耗するだけなので、この白いトヨタのパッソに乗って、何ら疑問も抱かずに「湘○乃風」のステッカー貼ってる人間とは絶対に絡む必要がないのだ、ということが分かったので、今後もし万が一何かあってその湘南乃パッソのドライヴァーと人間対人間として出会ったとして、絶対に話すことなんか何もない、と言うか時間の無駄、ということが分かったので人生の省エネ化が図れたから感謝、なのである。マジ感謝、って奴である。

あ、勿論こういう調子で文章が進行している時は私がめちゃくちゃ醜悪な気持ちになっている、ということは拙ブログを永いことお読みの方ならお分かりかと思う。Don Henleyビルディング・ザ・パーフェクト・ビースト(紙ジャケット仕様)はデッドヘッズのステッカーが貼られたキャディラックを登場させて終わった夏のことを(「Boys Of Summer」)素晴らしい感じで歌い上げたわけだが、○南乃風ステッカーのパッソなんかじゃそんな詩情の欠片もないから早いとこ事故ってスクラップになっちまえば良い、それだけである。

ちなみに私は大昔はCowpersのステッカーを車に貼っていたものだが(とうの昔に剥がれた)、実にジェントル極まりない運転を心掛けている、つもりである。高速道路ではまあ、ちょっと速めかも、だが・・・。でFriends Againの「Trapped And Unwrapped」を聴く。スコットランドの所謂ネオアコ的バンド唯一の84年作、である。これが日本でボートラ付きで2001年にCD化された時は嬉しかったなあ。最近解散後のメンバーの活動(Love & MoneyとかThe BathersとかBloomsdayとか)について研究を進めていたので思わず久々に聴いたのだが、秋晴れの今日にはぴったりの快活なナンバー連発のアルバムである。繊細、というよりは力強さが前面に出た元気いっぱいのナンバーから、どこか根底に流れるソウル志向がしっかりと出ているようなナンバーまでどの曲も瑞々しさが印象的で、どこまでも楽しく聴けるアルバムである。Bob SargeantやらTom Verlaineやら、といった豪華プロデューサーの起用からもレーベルの気合いが伝わるが、そういったとこ抜きでもバンドの勢いが伝わる名曲揃いで、且つスケールが大きいところがこのアルバムを名盤たらしめているように思う。そう、解散後の各バンドはスケールの大きさやら何やらはちゃんとあるのだが、瑞々しさが完全に失われてしまっている(と断言)ので、良いアルバムばかりなのにちょっと印象がなあ、という話はまた別の機会にしてこのアルバムをじっくりと楽しむのである。ところで誰が聴いても一瞬で恋に落ちる曲ってそうそうないと思うのだけれども、冒頭の「Lucky Star」はそういう稀有な名曲、ということは改めて言っておきたいものである。