We All Love Neil Young

ああ、これを最後にするので、あと2枚だけ2013年良かったアルバムを挙げさせてください・・・。
Bleached / Ride Your HeartRide Your Heart
意外性、というか大化け、という観点からもしかしたら昨年のベストアルバムかも。ギターとドラムスと女声だけなのになぜこんなに60年代ポップス風からガレージ風まで軽やかにやれるのか、奇跡の1枚。
Ejecta / DominaeDominae
エレポップ風の音作りはずっといつの時代も「80年代風」とか言って紹介されてたけれどどれも気合いが足りないのかピンとこなかったが、これは曲の良さが何よりも素晴らしく必然性のある音作りだなあ、と感動。ジャケも気合い。

さて、何だか急に強烈に冷たく強い風が吹き始めたせいか、それとも年始以降ばたばたしていたせいか、鼻水が止まらず頭が痛い、熱はないのだけれども。風邪と言えば風邪っぽいのだが、この頭痛は何なんだろうか。確かに昨日は飲酒をした。美味しかったし楽しかったし結構飲んだ。しかしそれ由来の痛みでないことは経験上よくわかっている。

何と言うか鼻の延長線上の額の辺りを中心に鈍い痛みがあるので、これは鼻づまり故の頭痛なのかも知れない。ということは鼻が通ればこれは解消されるであろう。鼻を通すためには、鼻をかめば良いだろう。そうすれば万事丸く収まるはずだ、そういうものだ・・・。

と暗示にかけなければならないのである。つまり、そう簡単に鼻は上手いこと収まってくれないのである、私の場合。鼻炎がちな鼻を持っているとなかなか難儀である。加えて鼻と言うのは耳とつながっているわけで、鼻をかみすぎると耳に影響が出る。とくにすぐに何だか変な調子になってしまう耳の持ち主としては、この「鼻風邪」と呼ばれる、風邪の部類でも軽微な分野のものが一番しんどく長引くのである。現に今も何だか耳の調子はよろしくないのである。

ということでこの連休はおとなしく家で過ごそうと思うのだった。もしかしたらこの調子悪いのは、この間2日間かけてハードオフで、Bronski BeatだのS’ XpressだのEighth WonderだのThe PasadenasだのBaltimoraだのPet Shop BoysだのNu Shoozだのと言った、私の場合半端にリアルタイムなのでどうしても嫌いになれない、むしろ病的に大好き、な80年代後半〜90年くらいのダンスポップ、若干アシッド気味、な12インチを激安で20枚くらい掘りまくってしまった大興奮の反動なのかも知れないな・・・。なぜ命削ってこの手の微妙な奴ばかり掘り出してくるのか自分の業に呆れるばかりだが久々に大興奮したなあ・・・。

ということでおとなしく、Bill Frisellの「Big Sur」を聴くのである。彼の場合、リリース量が半端なく多く、またジャンルも軽々とまたいで色々な作風のアルバムが出るので結構私、大好きなのだがちょっと試合放棄、みたいな感じでここ近年はいたのだった。しかしこのヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、ドラムス、そして彼のギター、というクインテットによる新作は、嗚呼早く聴いとけば良かった・・・、と後悔する傑作なのだった。まずこの楽器編成だけでも(確かこれと似た編成での作品とか前もあったような・・・)面白いのだけれども、これでやっている音楽は私の好きな彼の作風、決して直球ではないのだけれどもアメリカ民謡を下敷きにしたような、カントリー風、ブルーズ風、ロック風のインスト、というのも不思議な感じである。お店ではこのCDはジャズコーナーに置いてあるのだけれども・・・。しかしここではギター以外の弦楽器3人が曲の基調を作っていて、それのバッキングにBillのギターがまわっているような印象の曲もあったりして、Big Sur Quintet、としてのアルバムの色合いが強い。短めの曲が表れては消え表れては消え、そして非常にミニマルなフレーズの積み重ねの曲が多いので何だか全体として儚いのであるが、それでも大らかで、どこかのんびりとしたのどかな印象をしっかりとこちらに残していくので実にあったかいアルバムである。今は昼間で太陽が出ているがすぐに暗くなってしまうこんな冬の日曜日の昼間に、陽の光を惜しむように聴きたい1枚である。