Dominion / Mother Russia

Alvin Curranのカセットがカセットで再発、というのは実に喜ばしい、まあできればレコードとかCDとかで再発だと嬉しかったけどな、というのが最近の私なのだが、その件のカセットが届いて聴いていたのだった。

さすがの加工具合の音だなあ、とくにこのぐにゅう、ぐにゅう、とかってのやばいね、とか喜んでいたらカセットが突然止まったので何事、と思ったらテープがべろべろにカセットデッキに絡みついていて発狂しそうになった。そうか、あのぐにゅう、ぐにゅう、ってのは機械の不具合による音だったのか・・・。それに気づかないのもどうかと思うが、まあそういう音だからな・・・。

しかし我が家のカセットデッキ、2年くらい前にハードオフで購入したカセットデッキ、の調子がすこぶる良くない。電源入る時と入らない時あるし、再生ボタン押しても逆向きの再生しかされなかったり、早送り巻き戻しできるけれども再生ができない、なんて時もある。ということでヤフオクで同型のブツを発見し、入札しよう、と思ったらできない。なんで、と思ったら自動入札とかやらを使われていて、どんどん価格が上がっていく。

こうなってくるとヤケになってくるのでなめんな、みたいな感じでガンガン入札してははじかれ入札してははじかれ、とかやっていたら1万円くらいになってようやく入札できた。しかし、いくらついカッとなって、とは言えこのデッキ1万で買うのはちょっとな、今最高額入札者なんだけど、とはらはらしていたのであった。

そうしたら先日飲酒しているときにメールがヤフオクさんから来て、最高額が更新されました、というお知らせだった。ほほう、あのデッキを1万以上で買う酔狂な方が、と安堵したと同時にさて、我が家のカセット問題はどうしようかな、と思った、というところまでは記憶がある。その後の記憶は、まあ痛飲したもので非常にあいまい、且つ寝落ちしていたのだ・・・。しかし・・・

その数日後、またしてもヤフオクさんからメールが来て「おめでとうございます、あなたが落札されました」みたいなメールだったので驚愕した。いやいや、ヤフオクあれ以来使ってないし、すわ、ID流出して誰かに勝手に悪用されたか、とかとにかく慌てて確認したら、この間入札していたカセットデッキに似た形式のカセットデッキが落札されていた。

え、俺落札したっけか、記憶ないなあ、と思い入札の日付を見てみたら、まさにその数日前の飲酒して、前入札していたカセットデッキが違う人に落札された、という知らせを受けたまさにその時間帯だった。恐らく「似たようなオークション」みたいなものから今回の奴発見して、入札していた、のだろう。そりゃあ記憶ないわ・・・。

まあね、全然安かったし(5000円くらい)、届いてみたら状態も完璧だし、Alvin Curranもちゃんと聴けたし、で全くもってハッピーエンディングなのだけれども、怖いな、酒とヤフオク。いや、酒とアマゾンもか。いやいや、酒とネットショップ、というか酒、酒だ怖いのは。

いや、違う。怖いのは、それは俺だ、俺という人間だ・・・。これからは酒を飲んだらiPhoneを見ないようにしよう。これでは酒の勢いでアストンマーティンラゴンダとかロールスロイスシルバークラウドとか、そういう渋い英国車とか出品されてたら落札してしまいそうだし・・・。

しかし車と言えば私の新しくなった車には、11年前の車だがカセットデッキがついていない。前の愛車は2000年の車だったがカセットデッキが標準でついていたのでTeengenerateのカセットとか、Psychic TVのライヴカセットとか聴けて良かったのだが・・・。ちなみに我が家のもう1台の車は、11年前に新車で購入したものだがMDプレイヤーが標準でついていた。時は流れるものなのだな・・・。

まあ私の今の愛車にはCDプレイヤーがちゃんとついているから全く問題ない。The Sisters Of MercyのCDだってあっつく聴けるし。87年の「Floodland」というアルバム

Floodland Era Vinyl Box [12 inch Analog]
Sisters of Mercy
Elektra / Wea (2015-11-24)
売り上げランキング: 299,236
(え、何この豪華なアナログのセット!?出てるの知らなかった・・・)が私のリアルタイムの彼らのアルバムだった。ファースト出してメンバー抜けてその連中がThe Mission作って(そう、私はシスターズよりも先にこちら
God's Own Medicine
God's Own Medicine
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Mission
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売り上げランキング: 251,260
を聴いていたのだった)、Andrew1人になってしまったところにThe Gun Clubの女性ベーシストPatriciaが入って2人組プラスドラムマシーン、という編成になってのアルバムである。いやいや、13歳の私は猛烈に興奮したものだし、今聴いてもやはり猛烈に興奮できる。シングルになった3曲のむっちゃくちゃかっこいいベースラインに強靭なドラムマシーンのビート、そしてAndrewの低音ヴォイスという組み合わせは、とにかくいまだに、おかしいんじゃないか俺、と思わざるを得ないほど興奮させられるし、またピアノ1本の歌い上げバラッドがあったり、ひたすらダークに這いつくばるような曲も、どれも全てが漆黒で、美しい。まあ彼らの3枚のアルバムのうち最も地味な(音数少ないんだな、他より)作品なのかも知れないけれども、そのシンプルさ故に飽きずに聴けるのであった。