Way The World Is

Rare Rec Lounge~平日珍盤集会~ @bar fam 2020年1月27日(月)19:00~  ¥600(1D)*珍盤カレーあり

tdsgk, D.O.I, Ryota, Hiroshi, Yucchi

 変なレコード、もしかしたら結構我が家にはあるのかも知れないな・・・、と選盤してて実感しました。明日よろしくお願いいたします!

 

金曜日のcsgb、極限まで削ぎ落としたソリッドな客数で挙行いたしました!いやー、サラさんのDJは新旧硬軟入り乱れて名曲揃いで楽しかった・・・。またやって欲しいです、よろしく!

 

むかーし何かのインタヴューでFantastic Plastic Machine田中知之が「代官山に住んでいるのはSt. Jamesが近いから」とかなんとか言っているのを読んで、物凄い衝撃を受けたのだが、私が今のところからなかなかしぶとく引っ越さないのは(どんなに部屋が手狭になってきていても)、それはまあまあ近くに「丸富」があるから、なのかも知れない。

 

丸富はまあ、最近市民権を完全に得たっぽい言葉で言えば町中華と言えば町中華、の店なのだがフィーチャーは長崎ちゃんぽんと長崎皿うどん、というまあもうたまらない店である。店もおじさんとおばさんが2人で物凄く手際よく回していて活気があるし、いつ何時行ってもお客さんが結構いる。でも回転が速いのでそんなに待つこともなく、というか店に入れずに並んだ、なんて記憶は全くないな。我が家の近所はまあまあラーメン激戦区で、店外に待つ人々、なんてのをよく目にするのだけれども、そういう世界とは無縁だし、まあそういう店でもない。

 

お店は年季の入った調度品が多くて、油でコーティングされているような輝きがテーブルやカウンターからは感じられるが、まあそういうのは全く気にならない。私は今日も11時過ぎに入って、大好物の長崎皿うどんを頼み、もう何度も読んでいるだろう『ゴルゴ13』の「スエズの東」とか「地獄の回廊」とかを読んで、あーたしかエンディングはこんなだったよな、とか思いながらいた。

 

すると麺類にデフォルトで付いてくるおにぎり(時にご飯)と、皿うどんには付いてくるスープが置かれ、食べながら皿うどんを待った。しかし後から後から今日はお客さんが来るので若干いつもよりは到着は遅かったけどまたゴルゴ13を読みながらいると、程なくして、皿うどんが到着。パリパリの麺とかまぼこも入ったあんかけの取り合わせが麻薬的な中毒を引き起こすガンギマリの一皿で、今日はとくに紅ショウガがもたらす強烈なアクセントに感動、一心不乱に食べ進める。

 

店内にはAMラジオが流れている。夏とかは野球中継を聞きながら食べる皿うどんやちゃんぽんも、野球にこれっぽっちも興味はないけれども、何とも味わい深いのだが日曜日の仙台では昼前は「Groovy Music Sunday」という番組を地元のAM局でやっており、今日はそれが流れていた。すると、突然かまやつひろしの「ゴロワーズを吸ったことがあるかい」が流れた。あの激ヒップなパリの地名も歌いこまれているような名曲が、この郊外の町中華店で流れている様は、何だか強烈過ぎてめまいが起きそうだった。

 

そう、めまい、と言えば最近横になるとほんの数秒ではあるが強烈に頭の中がぐるぐる、としてなんだなんだ、と混乱するのだけれどもすぐ治まるからまあ大ごとではないのであろう。でも調べてみると三半規管の不調のようで、これまた女性に多い、とか。以前私が低音障害型感音性難聴、を発症した際にもネットで調べたら女性に多い、とか書いてあって、いやいやそんなことないでしょう、と思ったことを思い出すのだが、私の三半規管は女性なのだろうか。というかそもそも私は男性なのか。多分男性だとは思うのだけれども、果たしてどこまでそれを言い切れるのか・・・。

 

とか思いながらムッシュのグルーヴに合わせて皿うどんを食し終わり、店を出た。ムッシュは「君はある時何を見ても何をやっても/何事にもかんげきしなくなった自分に/気が付くだろう/そうさ君はムダに年をとりすぎたのさ」と同曲の最後で歌っていたけれども、今日も今日とて私は丸富の長崎皿うどんにかんげきすることができた。まだ私はムダに年は取りすぎていないかな、そうでしょ、ムッシュ

 

Pale Saintsの「The Comforts Of Madness」

 が30周年記念で再発されたので聴いている、って30年か・・・。90年に4ADからリリースされたファーストである。そういえば当時来日して、朝のテレビに出てるの見たことを今急に思い出した、別にライヴとかではなかったけれども。思えばあの時期LushもRideもデビューして、The House Of Loveもやっとメジャーからのセカンドアルバムをリリースして、My Bloody Valentineは「Glider E.P.」をリリースして、と何か90年の最初の方はわくわくしてたなあ、自分。さてこのアルバムはJohn FryerとGil Nortonがプロデュースしていて、且つアルバムは全曲途切れなく(あ、A面とB面は切れているのだが)編集されていて、当時から何だか異彩を放っていたものである。結構加工がヘヴィなのでなかなか変な手触りのアルバムではあるが、甘いメロディにか弱げなヴォーカル、豪放なドラムスにデカいベースと暴れるギター、という私という人間の10代を形成するには十分すぎた最高なアルバムである。今回のリマスターで、当時から最高だったけれども更にドラムスの音が最高になり(タムの音が良いんだよなあ)、またアクースティックギターの響きにハッとさせられる、というリマスターかくあるべき、な素晴らしい作品。かつボーナスのデモやPeel Sessionsからわかるのは、実はとてもストレートなギターバンドで(勿論曲も良いし)あまり装飾がない状態だったとしても十分に魅力的だった、ということ。しかし同時に4ADからのリリースで、且つああいう振り切れた加工のファーストアルバム、でなかったらここまでいまだに語られることもなかったのかな、と思うことも確か。この後のPale SaintsはここでのPale Saintsとは(少なくともスタジオ録音作品に関しては)全く別物なので、貴重なドキュメントがこうして手厚く再リリース、というのはめちゃくちゃ嬉しい。あと、よくこのアルバム「シューゲイザー」とか言われるけど、そうかな・・・?個人的には何となくそういう呼称は、何か違和感があるんだな。まあ、ちょっとシューゲイザー、というものの定義、とか考えるとめんどくさい話になってしまうのでそれはそれで。