を愛用している。
安いし、軽いし、ということで魅力を感じたのだけれども履き始めてすぐに先が引っかかってつまずきそうになることが多発した。これはまあ本当に履く人にもよるのだろうけれども、私の場合歩き方の問題もあるのかそういう事態になってしまって履き始めて1週間程度で早くも亀裂が入るようになってしまった。
また、素材が柔らかいせいで通常のビルケンシュトックのサンダルにあるような足裏を突き上げるような感覚がなく、それはそれで良いのだけれども、私の場合は恐怖の土踏まずなし人間なので矯正力が必要なようであった。
おかげでちょっと歩く際に外側に力がかかるようになってしまって、普通に外で履く靴の底の減り方がなんかおかしくなってしまったり、足がよくむくんだりするようになったりして(これは他の原因もあるのかもしれないけれども)どうもな、と思い始めていたらやはり履き始めの際からの亀裂のせいで最近崩壊したので、また通常のビルケンシュトックのサンダルを買って履いている。
履いていなかった2年間のせいで大分私の足の裏は更にぺったらこくなってしまったようで、2年ぶりの硬いビルケンシュトックのサンダルのフットベッドから土踏まず(が普通の人間にはあるところ)がぐいぐいと押し上げられ、履き始めて数日は痛くて結構難儀した。数日すれば慣れてはくるものの、やはり柔らかいのを履いていた2年間で大分土踏まず(と人間では呼ばれていて、私にはないもの)が平らに戻ってきてしまっていたのだなあ。
なので今も土踏まず矯正続行中の日々、である。しかし不思議なことになんだか足のむくみのようなものはなくなってきたような気がする。夜でも足が苦しくない。足の裏、って第二の心臓、と言われる部分なのだけれども本当に大事なのだなあ、とまだまだ学ぶことだらけの初夏、であった。
私生まれてこの方この足としか生活していないから想像もつかないのだけれども、健常な方の足の裏は土踏まずがあって、それでやはり疲れにくいもの、なのですかね・・・。ならば、早くそうなりたい、と願うのだが46歳でそんなことを夢みるのもお門違い、ってなもんなんですかね。
J. J. Burnelの「Euroman Cometh」をここ数年凄く良く聴いている。
レコードで聴いてたのだけれども、この間ブックオフでライヴボートラ付きCDも買ってしまったので(絶滅危惧種のような感じかも知れないが、私はいまだにブックオフで510円以下のCDコーナーを見て、ちょこちょこいかしたCDを買っているのである)。言わずと知れたThe Stranglersのベーシストの1979年リリースのソロアルバムである。The Stranglersと言えば勿論パンクバンド、と目されるバンドなわけで、しかもその音楽を聴いたことがある方ならわかるかと思うが、とんでもなくベースが目立つのである、リードベース、的に。そのゴキゴキの音は本当にかっこよいのだけれども、このソロアルバムは一部を除いては完全に彼の演奏による音楽なので、当然バンドサウンド、というものではなくリズムマシーンが高らかに鳴り響く、寧ろ今の耳にはSuicideに聴こえるような、そういう音楽である。自身のバイクの排気音やらThe DamnedのBrian Jamesのギターやら、結構ソロとしてはやりたい放題やったような音で、そこに仏語やら英語やらでヨーロッパの統一、というテーマのもとに作られた歌詞を歌う、というちょっととっつきにくいかも知れないアルバムにも思えなくもない。しかしいざ聴いてみれば驚くほどまとまっていて、彼のベースもやっぱり堪能できるし、手触りは奇妙ではあるが、やはり一つの優れたロックンロールの形を提示しているアルバム、なのである。ボートラのライヴはこのほぼ一人録音のスタジオ音源をバンド編成で演奏、というものなので普通に格好良いライヴであると同時に、曲群の骨格を浮き彫りにすることで、スタジオ録音のアルバムの良い意味での奇妙さを際立たせることになっているのだった。いや、まさかこんなにこのアルバムにはまることになるとは・・・。