元々はこちらのJagjaguwarからのシングル
で初めて知った、という耳が遅いにもほどがある体たらくなのだが。
スパニッシュギターのようにも聞こえるシンセと相まってなんとも哀愁が漂うベースライン、4つ打ち、なんとも言えぬ哀愁があって、今まで感じたことのない心のどこかがざわつく感覚があって、非常に麻薬的な曲だのう、とHolger Czukayの「Persian Love」
のことを思い出したりしながら聴きまくっていたので、車でも聴きたい、とApple Musicで探してダウンロードして車で聴いてみた。
そうしたら・・・、めちゃくちゃ印象が違う。曲が速い、速すぎる。え、どういうこと・・・?と最初は事態が呑み込めなかったのだが、私が疑うことなく33回転で聴いていた12インチは実は45回転でBPM112くらいの曲、だったのだ。ギターのようなシンセリフは高速化してめちゃバカテクの人が弾く速弾きフレーズのようになり、ビートはアップリフティングになり、でも全体の哀愁感は変わらず、それでいてどこかファニーな感じがするシンセディスコ音楽になってしまって度肝を抜かれた。B面の2曲も何か速くはなったけれども、とても良いディスコフィールで充実感は変わらないのだった。
まあアナログ盤あるあるで回転数間違い、という奴だったのだけれども(そもそも回転数明記されてないレコードが結構多い問題もある)逆にデジタルのフォーマットでは体験することのできない音を体験できたのはラッキーだったのかもしれない。だから上記12インチをお持ちの方は33回転で聴いてみて欲しい。めっちゃ格好良いし、何なら45回転の時よりもちょっと更に良いかも知れないので。
とは言え制作者の意図するところとは違うと思うので33回転聴き、はまあ封印しているのだけれども。しかし思えばAlec Empireが昔DJ Shadowの「Number Song」を45回転でかけて高速ブレイクビーツの曲にしてしまったように、アナログならでは、の体験ではあるのには間違いないけれども。ちなみに昨夜はちゃんと45回転でかけました。