csgb Vol.87 2022年5月27日(金)20:00~@ Monet
入店: 2000yen(1D)
Guest DJ: Masaya Omote, GIN
DJ: shinshin, 5atoru, tdsgk
2年前に拡張再発された前作
の時は、遂に復活、みたいな感じで大興奮でしたなあ。しかしてその後「Soft Cellやると自分とDave Ballの良くない面が出てきてしまってやりづらい」的なMarc Almond様の発言もあってしばし何もなかったけれどもUKでの最後のライヴ、という2018年の公演と(しかし何事もなかったかのようにその後も普通にUKでもライヴしてるけど)その時期の新録とか箱とか色々あったから今回の新作もそれほど驚かず、出るべな、と思っていた1枚ではある。しかしそれでもこの名義では20年ぶり(!)って、復活作がついこの間のことと思っていたのに・・・。しかしやはりSoft Cell名義ではSoft Cellの音楽、になっているのである。ジャケのチェルノブイリ原発付近の廃墟となった遊園地からしてもう一気にその世界、なのであるが歌詞も皮肉、怒り、悲しみ、孤独、そしてダークなユーモア、というSoft Cellならではの展開の中に年齢を重ねたことによる新たな視点、というものまで加わって結構、ツラい。ツラいけれども、「発明」とも呼べた簡素な初期のバックトラックからかなり進歩を遂げてはいるけれども基本的に無機質なDave Ballのトラックに、より一層粘っこくなったMarc様の、若干低めにはなったけれども変わらぬ美声が絡まれば、またしても今一度、暗い快楽の園行きの特急列車が発車するのであった。いや、何言ってるかよくわからないと思うのですが、要は悪いわけがないのである。ちなみにフィジカルフォーマットはリリースが延びに延びて、その間に収録曲のPet Shop Boysをフィーチャーしたヴァージョンなんてのも生まれてしまってデジタル版ではその派手なシンセも入った共演ヴァージョンも聴ける。Soft CellとPSB、40年近く前のBronski BeatとMarc様の共演と同じくらい、ゲイディスコ界隈のみならずマジで夢の共演だなあ、と感涙に咽ぶのであった。