災いの星

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AOBA NU NOISEのTシャツ、まだまだよろしくお願いいたします!

 

さて昨夜のcsgb、お越しの皆様、配信をご覧になってくださった皆様、ありがとうございました!18連勤の打ち上げということもあって個人的には大変に解き放たれた感じで、まあなんか良い感じ、というか「このつなぎ、バカみたいだけどめちゃウケるなー」とか自分のことなのに何故か客観的に面白がってできました。AlvvaysからOhi Ho Bang Bangへ、という2回目のセットの冒頭のつなぎが出オチ感満載で自分で何だか楽しかったです。YMDMKTさんの久々のDJも結構新機軸なのに結局YMD節、とでも言えそうな感じのまとまり具合に感動しました。最後の最後のエモいギターロック連発からのまさかの展開に震えました。「New England」は反則だな・・・。

 

ということで昨日は久々に、5時半に待ち合わせて飲み食いしてそれからイヴェントの間中もずーっと飲んで、その後夜中の3時半まで中華料理屋でも飲んで、という18連勤の仇を討つ感じの飲酒具合だったのだが、「楽しい酒は残らない」という私の唱える説を裏付けるように、18日ぶりの休みとなった今日も絶好調で過ごして、これから夕食にはまたブランニューな鍋レシピで新たなページを開くのだ、と不気味なくらいに漲っているのだが、明日倒れないだろうか、心配である。

 

しかし、まるっきりのオフの日というのは確実に必要だな、と今さらながら、そして自明のことではあるけれども痛感した。精神状態がここに至るまで全く良くなくて、例えば見知らぬ人とでも本当に一触即発になりかねないくらいにささくれだって、イライラとした心持で過ごしていたこの2週間強が嘘のように今日はリラックスしていたのであった。政治が悪い、とかいう思いやその他の頭にくることはもちろんあることにはあるのだけれども。

 

大体音楽の聴こえ方が違う、そういう日は。だからこれから週休3日くらいに、否、週休5日くらいになんないと私の場合ダメなんじゃないか、と思ったりもするのである大いに本気で。渚にての「ニューオーシャン」とかそんな日にピッタリである。

ニューオーシャン [紙Wジャケット仕様]

ニューオーシャン [紙Wジャケット仕様]

  • アーティスト:渚にて
  • 発売日: 2020/11/18
  • メディア: CD
 

前作からは3年ぶりのアルバムである。まあまあのインターバルを置きながらもそっと新作を届けてくれる、彼らの9枚目のアルバム、である。思えば20世紀から21世紀に変わるあたりに一気に夢中になって以来、ずっと聴いているなあ。ゆったりとしたスケールの大きい、メロウとでも言える歌ものを聴かせてくれるアルバム、と言う点ではこれまでの作風を裏切らない、やはり渚にてらしい作品、と言えるのであるが、何だか今作、凄くないか・・・、と慄く。勿論曲が良い、とかそういうのは当然として、何だか音が凄い。機材にも拘りまくったアナログ録音の賜物なのか、異常に音が立体的でしかもずっと聴いていると細かく処理された残響に気づく。とくに7曲目の「影だけ」はギターの音もヴォーカルの処理も、とんでもなく凝っていて、それでもさらっと違和感なく聴ける(いや、さらっとなんて聴けないけど)ような感じに仕上がっていて衝撃を受けた。他にもよく聴くと空間に消えていくような、溶け込んでいくような様々な音が、実にシンプルに聴こえるようなバンドサウンド(+α)の陰に聞こえて、まるで謎解きを楽しむように何度も聴ける作品である。

 

 

 

 

Vanish

明日の夜です!

csgb Vol. 72 ~Stream~ 2020年11月21日(土)20:00~26:00 

配信:無料 / 入店: 2000yen(1D)*予約制

Guest DJ: YMDMKT

DJ: shinshin, tdsgk, 5atoru

https://www.twitch.tv/barfam 

pcではこのアドレスで、スマートフォンではアプリから視聴可能です。今回は事前にbar famのSNShttps://twitter.com/bar_fam )にDMいただければ予約して、そしてマスク着用の上で入店可能です。

YMDMKTさんとの久々のご一緒、そして18連勤最終日ということで打ち上げモードで臨みます!いや、しんどかったな、ここまで・・・。

 

そして

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年内はAOBA NU NOISEないですが、今年もお世話になりました。クリスマスのシーズン、大切な方にこのTシャツ、いかがでしょうか?

 

なんか不安が付きまとう昨今だからこそ、柿ピーの話をしようではないか。以前は、セヴン&アイ・ホールディングスの「セヴンプレミアム こだわりの柿ピー」の話をした。

 

そしてまたこだわりの柿ピーの話である。思えば最初、この製品が出た時は「富しげ」というメーカーが作っていた。これが美味しいので私はもう柿ピーと言えばこだわりの柿ピー、と心に決めて食べていたわけである。

 

それがいつの間にかパッケージのデザインが新しくなったな、と思いながら食べていたある日、ふとパッケージの裏を見たら製造元が「亀田製菓」に変わっていて衝撃を受けた。そうか同じPB商品でも製造元が変わることあるのか、でも美味しいから良いか、とそれからまたやはり亀田製のこだわりの柿ピーを食す日々を過ごしていた。

 

ところが最近店頭からこだわりの柿ピーが姿を消しつつあって、これはコロナ禍のせいか、いや、政治が悪い!と1人激昂していた最中、パッケージのデザインを変えて復活していたので、喜び勇んで買い求めた次第である。いやーこれこれ、この柿ピーだよな、と思いながらふと裏面を見ると、今度は製造元が「でん六」になっているではないか!!

 

勿論でん六製も美味しい。まあ、ちょっとピーナツの迫力が薄れ、柿の種が小ぶりになったかな、という点はあるが目をつぶろう。でも、ちょっとスケールダウンしちゃった感じは否めない、かな・・・。

 

しかし、こうして知らず知らずのうちに店頭の製品がひっそりと変化しているのだなあ。話は逸れるが思えばヤマザキパンの薄皮クリームパンとか昔は6個入りだったのに、増税とか原料の値段高騰とかで5個入りになったりして、しかもそれが今もずっとそのままだったり、何だかそういうみみっちいレベルでのスケールダウンが頻繁に行われる世の中だったりするから、もしかしたらこだわりの柿ピーもコストの面で、とかあらぬ邪推をしたくなったりする。

 

まあ日本はバブル期に調子に乗り過ぎてしまって身の丈を超えるくらいの(見せかけの)豊かさが蔓延ってしまったから、今の世の中は明らかに昔よりスケールダウンしているけど、なんとなく等身大に近づいていっているのかも知れない。でもなかなかリセットボタンを押すのって、こういうのは難しい。だからしがみつこうとしている人々が大勢いるわけでそうなってくるとやっぱり結論は政治が悪いということしかないな、と思う次第である。

 

今の物価に比してもレコード高いよなー、とか思うのだけれどもここら辺はどうなっていくのか。輸入盤で、いまだに7インチ450円、LPが高くて2290円の世の中が懐かしい、ってそれは消費税も導入される前の30数年前の話である。で、このチリ出身、Nicolas Jaarの「Cenizas」も2枚組にブックレット付でまあまあ高かったよなあ。

Cenizas [Analog]

Cenizas [Analog]

  • アーティスト:Nicolas Jaar
  • 発売日: 2020/10/23
  • メディア: LP Record
 

2枚組のレコード、と言えば昔はThe Cureの「Kiss Me, Kiss Me, Kiss Me」

Kiss Me Kiss Me Kiss Me: Deluxe Edition

Kiss Me Kiss Me Kiss Me: Deluxe Edition

  • アーティスト:Cure
  • 発売日: 2012/09/11
  • メディア: CD
 

がUK盤で3090円とかしてて躊躇してたらアメリカ盤が1650円とかで店頭に並んで、当然アメリカ盤買ったり、とかいうことを思い出した。今振り返ればUK盤、買っときゃ良かった、ってもんだが。さてこのNicolasさん、今年はAgainst All Logic名義でLydia LunchやFKJ Twigsが参加したアルバム出してて(3枚組!)

2017-2019 [Analog]

2017-2019 [Analog]

 

そちらも強靭なビートの効いた、インダストリアルも飲み込んだ感じでとても良かったわけだが、こちらのNicols Jaar名義のアルバムも相当ベクトルは違えど、同じくらいに相当良い。基本的に強靭なビートは皆無で、何かクラシカルな空気、ドローン、ミニマル、アンビエントな感じ、ジャズの香り、そして時折聴こえるピアノやら管楽器やらベースやらヴォーカルやら、にハッとさせられるアルバムである。基本、暗い。Swansの近作を彷彿させる曲とかまで飛び出して、なんとヴァラエティ豊かな・・・、となるのは普通なのだがダークなトーンが重々しく全体を覆っているのであんまりそういう印象にならないのも面白い。今年の音、というものをなんとなく考えた時にはこちらのアルバムの音が聴こえる、そういう傑作である。

 

 

 

 

 

Valley

csgb Vol. 72 ~Stream~ 2020年11月21日(土)20:00~26:00 

配信:無料 / 入店: 2000yen(1D)*予約制

Guest DJ: YMDMKT

DJ: shinshin, tdsgk, 5atoru

https://www.twitch.tv/barfam 

pcではこのアドレスで、スマートフォンではアプリから視聴可能です。今回は事前にbar famのSNShttps://twitter.com/bar_fam )にDMいただければ予約して、そしてマスク着用の上で入店可能です。

ちょっと早めの今週、そして久々の土曜日開催、しかもゲストはymdさん、ということで何だか久々の感じになりましてとても楽しみ!ひらしょーくんが今回出られないのは残念ですが、是非現場でも、お家でもよろしくお願いいたします。珍しくネタが結構ある感じで今回は臨みます。

そして

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こちらもよろしくです!海外からの注文も入ってきました。

 

ご無沙汰しておりました。今18連勤の15日目でして何かと滞りますね。

 

その間にも色々世の中は動いているわけで、コロナの感染拡大と思しき事態だわ、ピーター・サトクリフは亡くなるわ、となかなかに落ち着かない感じの日々である。

 

でもそんな中で幸運なことに感染はまだ免れているようで、ひがな鍋物の新しいレシピの探求とか、水餃子の美味しい食べ方についての工夫、とかをしている間に日々は過ぎていく。毎年言っていることだが、今年はとくに1年あっという間であった。こんなになにかと大変だった年はなかったし、こんなに頭に来ることばかりでしかもそれをいかんともしがたい、なんて年もなかった。

 

それでも生きているわけで何だか私だけでもないけど皆めちゃくちゃ頑張ったと思う。生きているだけでも頑張っていると思う(私の場合、平常時でも結構思う)。だからなんか皆ご褒美もらってしかるべきなんじゃないかな、いずれ。そのご褒美がいつどんなものになるかはわからないけれども、もしかしたら死ぬ時かも知れないし、もしかしたら極楽浄土、とか神の国、というご褒美なのかも知れないけれども。

 

・・・人はこういう時に宗教に目覚めてしまうのだろうか。データとか全くないけど今年は何等かの宗教への入信者数、とか増えていたらそれだけで何かのネタにはなりそうだな、と思ったりしたが、なんとなく、すっとみぞおちあたりにすんなり落ちてくる感じの事態だな、そうなったら。

 

まあ私の場合はそういうことにもならずにご褒美にKevin Morbyの「Sundowner」を聴く。 

SUNDOWNER

SUNDOWNER

  • アーティスト:KEVIN MORBY
  • 発売日: 2020/10/31
  • メディア: CD
 

今年の来日はコロナ禍のせいで中止になってしまったがこうして新作が聴けるのは嬉しい。WoodsやBabiesのメンバーでもあった彼の5枚目のソロアルバムである。私の場合、3枚目までのアルバムを何故か群馬県前橋市ブックオフで一気に揃えてしまってからその曲の良さに惚れてこれまた一気に好きになってしまったのだが、今作はコロナロックダウン以前から録りためていた曲をコロナ禍の中で完成させた、というアルバムで今まで以上に彼の弾き語り的なシンプルな音楽性が楽しめる。本当にシンプルでほとんどがアクースティックギターメインで必要最小限のバッキングと歌、という世界なのだが、それでも染みる彼の曲の良さはここではなんだかLeonard CohenっぽかったりTownes Van Zandtっぽかったり、という決して懐古的ではないのだけれどもリリースの瞬間からいきなり名盤、という風情漂うアルバムである。そしてどことなく優しく、甘い。ストーリーテラーとしても相変わらずで何だか染みる物語の目白押しだったりもするのでここまでの集大成、と言えるのでは。彼女さんでもあるWaxahatcheeさんも参加で華を添えている。

Kromax Theme ( AKA Real State )

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寒くなってもTシャツは大事!AOBAのTシャツ、お一ついかがですか。遠方の方もお待ちしております!

そして

csgb、今月もありますが日程が変更の可能性あります。またお伝えいたします。早まるのか、そのままなのか・・・。

 

さて、私のような職種でも、とくに立場上、業者さんとのオンラインのミーティング、というのは結構最近ある。職場のPCにはウェブカメラが付いておらず(・・・)、そのたびに同僚からウェブカメラとマイク付きのヘッドフォン(ゲーマー仕様、みたいな)を借りて臨んでいるのだが、いや、なんか億劫だなあ・・・。

 

先日もウェブミーティング二度目の業者さんとやったのだが、ミーティングの内容はどうあれ、なんかこう、どうももやもやする。でもこのもやもやの原因ってなんだろう、と考えていたのだけれども、対「人」なのにそうじゃないような、そういう感覚がまだ抜けないからなのかも、と思った次第である。

 

慣れもあるのだろうけれども、まだ対「画面」と言う感覚なのだな。この女性の業者さんとも直接会ったことはなく、画面越しにしか対面していないので、何だかこう「よくわからない」という感じが残る。いや、なるほど部屋のカーテンが白いのですね、とかそういう、多分直接お会いしただけではわからない情報が入ってくるのは、「ならでは」という感じだけれども(少しキモい、ですかね・・・)、空気感が伝わりづらい、というのはしょうがない。

 

こんなオンラインでのミーティングも普通の事態になってくると、私はもしかしたらその人の話す内容とか声とか表情とかのみならず、意外にその人全体から伝わる「空気」のようなもの、というのが欲しいのだな、ということに気づく。ある程度は画面越しに伝わってはくるのだけれども、それでもなお、もやもやする、というのは多分にその「空気」みたいなものを得たいから、なのかもしれない、上手く言えないけれども。

 

まあ便利と言えば便利だし、これからももっとこういう機会が増えてもしかしたら全面的にオンラインでどうこう、とかいう世の中になっていくのかもしれないけれども、私にしてみれば姿が見えるのに、何かが得られそうで得られない、わからない、というのはもどかしいものである。でも、そういうこと言っている方がこれからは駆逐されて新しい時代になっていくんだ、とか言われちゃったらまあ、そうですか、としか言いようがないなあ。

 

だからオンライン飲み会、とか知っている人とでもやはりその「空気」みたいなものが得られず、もしかしたらその人に対して私が良いな、と思っている部分が得られない可能性もあるので、なんか不完全燃焼になってしまうかもな、と思っている。これまで一度もそういう機会がなかったから推測、ではあるけれども。飲み会で不完全燃焼、とかだと私の場合ストレスで酒量が大幅に増加するので、オンラインで泥酔、とかオンラインで醜態、とかになってしまうだろうから、これからもできる限り避けなければならない案件、ではある。

 

ただ、レコードにもやはりその盤の「空気」があるからストリーミングだけでは満足できないのだな、というのはこの場合、レコードを買い続ける言い訳である。Cindy Leeの「Model Express」を聴く。 

Model Express

Model Express

  • 発売日: 2018/11/09
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 2018年にカセットで出ていた音源のアナログ化、である(アマゾン、ないのかよ・・・)。今年は純然たる新譜 

What's Tonight To Eternity

What's Tonight To Eternity

  • 発売日: 2020/02/14
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

も出ていたから今年2枚目のLPレコード、である。元Women、女装して過剰な歪み、過剰なメランコリー、過剰なノイズ、過剰な甘さのメロディ、過剰なローファイ音作り、の中でこれまた過剰なリヴァーヴ塗れで痛々しく歌うPatrick Flegelのユニットであるが、今作も全く他の作品と同じテイスト、である。ただ一番過激に振り幅が大きい作品かも知れない。ノイズの量は半端ないし、全てが靄の中、か細い高い声がはかなく遠くで歌う世界が一番極端に繰り広げられ、その一方でメロディのポップさがPhil Spectorばりの曲まで飛び出してきて、しかもちょっと靄の晴れる瞬間までも現れるので、まあどの作品も芸風に大差はないのだけれども、このCindy Leeの魅力を伝えるショーケース的な意味合いとしてこのアルバム、意外にアナログ化された意義は大きいかも知れない。私はもう全面的にCindy Lee大好き過ぎて夢中になりすぎているので、もはや冷静な判断も難しいところではあるが、ここまでぶっちぎりで自分の色出しまくりの人、勿論ベクトルは全然違うけどPrinceみたいなものなのかな、とか思ったりもする。あと、今野雄二氏が存命だったら、やっぱり夢中になってたんじゃないかな、とかふと思ったりもしたなあ。もうずっとこのままで、このままリリース続けてさえくれれば、それだけで良い、と断言できる大傑作。

 

Na Zawsze

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AOBATシャツを着て臨んだ先週金曜日のcsgb、お越しの皆様、ご覧になってくださった皆様、ありがとうございました!なんとなく我が家で目に入ったレコードとか最近買ってたシンセ女性もの、とかを中心にしてたのでいつもとまた違った感じだったかと思いますが、また精進いたしますのでよろしくお願いいたします。今月は27日の金曜日にあります!

 

さてちょっと落ち着いて考えてみたら11月の22日まで純然たる休日が一日もないことに気づいてしまって、おいこらと憤慨しながら昨夜眠りに就いたら夜中に異常に発汗して目覚めた。

 

別に体調は悪くない。が、いかんせん面白いくらいに、何かのアレルギー反応であるかのように鼻水が出ている。でも、まあそういうこともあるだろう、とやり過ごすしかない。ということであんまり良い状態に今私はいない、ということが見て取れるかと思うのだが、そういう時はもう鍋物しかない。

 

昨今のコロナ禍の中では他人同士一つの鍋をつつく、なんてのは回避されるべきことのようでもあるが、家で勝手に作って食べるぶんには問題ないであろう。これから寒くなり日も短くなり、多分多くの人にとっては夏よりも楽しくない季節、とくに今年はもっともっと楽しくない季節になってくるであろうから、鍋物作りに血道をあげてみる、というのもなんとなく「おうち時間」だかなんだかっぽくて良いのではないだろうか。

 

とは言え、私は別に全然夏よりも冬の方が好きだし、「おうち時間」とやらをエンジョイしたい人生だった、と振り返ることができるくらいに今年は仕事は通常進行(しかし出張がなかったから友達に会えなかったりユニオンに行けなかった、という大打撃しかなかったから本当にロクでもない)だったので別に何も気張る必要なぞないのだが、なんとなく今年の冬は色々美味しい鍋料理を作りたいものだ、と思っていたので早速ばきばきに作っている。

 

定番のもやし鍋(毎月作って食べている)、ワンタン鍋(これもほぼ2か月に1回くらいやっているな)とかは置いておいて、厳密には鍋料理と言えるかわからないが、店頭に安く白菜が並び始めた瞬間からは豚肉を白菜の間にぶっこんでひたすら煮るアレ(巷では白菜と豚肉のミルフィーユとかそういう洒落た呼び方をするらしいが我が家ではひたすら白菜のグルグル、とマニさんたちへのリスペクトも込めて呼んでいる)とかを作り始め、その後は今までやったことのない豆乳鍋であるとか、そういうものを作り始めている。

 

そうしたらなんとなくレシピがいっぱいあったほうが面白い、ということでネットやら新聞やらで美味しそうな、そして作るイメージが湧きそうな鍋料理のレシピを目にするたびにメモったりブックマークに入れたりしてレパートリーを増やす毎日である。なんか結構アバウトな感じでもまあ美味しく鍋料理って出来上がるわけで、私の明後日の方向を向きがちなクリエイティヴィティも安心して遺憾なく発揮できる、というものである。ということで、今夜は豚肉団子の生姜鍋を初めて作ってみる所存である。

 

というか、そういうことやってないとすぐ私のような人間はダークサイドに落っこちてしまうのだ。だからお釈迦様から犍陀多に対して垂らされた蜘蛛の糸のように、私は鍋物作り、という糸にすがって生きていくのである、すくなくとも冬の間は。しかし、さて、あったかくなってきたらどうしましょうね・・・。そうさのう、蜘蛛の糸はカレーとかになるのかのう・・・。

 

ということで貴重な休みなので私に垂らされたもう一本の糸である音楽を聴いている。こちらはオールシーズン有効な糸ですな。Better Personの「Something To Lose」を聴いている。

SOMETHING TO LOSE [12 inch Analog]

SOMETHING TO LOSE [12 inch Analog]

  • アーティスト:BETTER PERSON
  • 発売日: 2020/10/23
  • メディア: LP Record
 

このジャケの感じ、これはもしかしたら・・・、という予感が的中する、80年代のある側面を感じる、優しく柔らかい哀愁シンセポップアルバム、である。ポーランド出身、今作はカナダのArbutusからの初のリリースである。私たまたまYouTubeで観て気になっていたのだが、これMGMTのBen Goldwassaerプロデュースなのですね。さすがの音、というかなんというか。Virgin期のFra Lippo LippiとかGangwayのメジャー期とか、そういう北欧の香りまでも感じるのだが思いっきりLA録音だったりする。でもこういう感じ、ギャグでもなんでもなく時代の音としてこのレコードが屹立しているのは圧倒的な曲の良さと、誰もが嫌いになれないこのソフトな触感の良さのせいで、そしてトドメでAdam Bryczkowskiさんの美声ヴォーカルが炸裂するわけである。私がこの手の音に幼少のみぎりより慣れ親しんでいた、ということもあるのかも知れないけれども、それでもやはり2020年でもばきばきに有効な作品に仕上がっているのは何とも衝撃。これからの季節、ぴったりですな。

Osouji

今度の金曜日の夜です。

csgb Vol. 71 ~Stream~ 2020年10月30日(金)20:00~26:00 

配信:無料 / 入店: 2000yen(1D)*予約制 

DJ: shinshin, tdsgk, 5atoru, hirasho

https://www.twitch.tv/barfam 

pcではこのアドレスで、スマートフォンではアプリから視聴可能です。今回は事前にbar famのSNShttps://twitter.com/bar_fam )にDMいただければ予約して、そしてマスク着用の上で入店可能です。

またしてもレギュラーのみでの開催になります!今回も最近のレコードに昔のレコード、色々持って行く所存でありますのでよろしくお願いいたします。選曲しなきゃ・・・。

 

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夏は過ぎてもTシャツは一年中必要!なのでよろしくです!

 

なんか壮絶な激務続きで唖然とする日々である。この間の日曜日は山本達久さんのアルバムとか聴いて盛り上がったり、

Ashioto [Analog]

Ashioto [Analog]

 

1人でカフェに行ったり、とかそういうことまでできていたというのになんだこの急転直下の平日の具合は!!!つい一昨日の話だというのにあの平和な感じ、遠い昔のように思えて仕方がないわ!!!

 

という感じで機嫌悪く過ごしているけれども、多分世の中、というものは隙あるごとに攻撃を仕掛けてきてはこちらの反応を物陰からにやにやして見ている、と最近は思うのでそういう状況でもこちとらふっと笑ってやり過ごしてやるぜ、動じないぜ、という風情でやり過ごしてやるのが大人のたしなみかな、とどっしり構えて穏やかに過ごすように心がけている。

 

そりゃあこんなに苛立たせるニュースしかないのかよ、というようなこの日本だし、ブックオフで心を落ち着けなければ、と思って店に入れば猫がどうこう、というここ最近ぶっちぎりで嫌いな曲が流れていて(詞も曲もアレンジも演奏も歌い方も全て嫌い、って非常に珍しいケース)こちらをイラつかせようとしてくるし、車に乗っていればいきなり近づいてくる車とか多いし、と大変な試練の毎日なのだが、ぎりぎりのところで精神を保ちながら暮らしている。私程度のユルい人間でもこんなに大変なわけだから、他の人はもっと大変だろう、あの列に並んでなんだか1人で怒っているおじいさんとかも大変なのだろう、と思いながら穏やかな笑みを湛えて過ごす、のだ。

 

・・・とはいえ、なんかいつかめっちゃブチ切れそうな自分がいて怖いのだけれども今日も一日乗り越えることができた。祝杯だ。Shabason, Krgovich & Harrisの「Philadelphia」を聴いて祝おう。

Philadelphia

Philadelphia

  • 発売日: 2020/09/18
  • メディア: MP3 ダウンロード
 
Philadelphia [Analog]

Philadelphia [Analog]

 

仙台でのライヴも最高だったNicholas Krgovichと、Destroyerのメンバー(含サポート)による新しいユニットのアルバム、である。あ、なるほどDestroyerもNicholasさんもカナダの人だったな、と気づくわけだがこのアルバム、何だか異常なほど透明感のあるシンセサイザーとNicholasさんのあのたゆたうソフトなヴォーカルが異常に気持ち良い、危険なほどにリラクゼーション効果のある作品、である。ビートはあるようでない、ニューエイジ風味、というかPrefab Sproutのイントロだけを展開させて歌を乗っけてしまったような、The Blue Nileからビートを取り去ったような、そういう音世界である。なんでもそれこそ日本の80年代のニューエイジ的音楽に影響を受けてしまったらしく、なるほど・・・、とうなずけるアルバムである。所謂「Kankyo Ongaku」

KANKYO ONGAKU: JAPANES

KANKYO ONGAKU: JAPANES

  • アーティスト:V/A
  • 発売日: 2019/02/19
  • メディア: CD
 

以降の世界に最もスムーズにフィットする、そうは見えないけれども今の時代の最新型のポップアルバム。危険なほどの癒し・・・。

 

 

Spellbound

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絶賛発売中AOBA NU NOISEのTシャツですが、実際着用するとこんな感じ、です。このように年齢性別関係なくどなたにも似合いますのでお一つどうぞ!

 

そして

csgbは10月30日(金)にあります!

次の日仕事が結構エグいのですが、頑張ります。よろしくお願いいたします!

 

さて、さりげなく今週誕生日を迎えて46歳になった。46歳になった途端、睡眠中に足のふくらはぎがこむら返り、というあの嫌な奴を2回も経験してしまった。ネットで原因を検索すると、勿論他にも考えられる原因は飲酒だの水分不足だの色々あるわけだが、まず加齢、とか書いてあって、いやそんなわかりやすく1歳年を取ったからって・・・、と呆然としたが、まあそういう手荒い46歳の祝福を受けた次第である。

 

でも結構昔からこむら返りって経験していた気がするな、とふと思い出した。最も古い、あれはこむら返りだったのではないか、と言う記憶は中1の頃、実家のベッドに寝っ転がって、The Cureの当時出たばっかりだった「Kiss Me, Kiss Me, Kiss Me」

Kiss Me Kiss Me Kiss Me: Deluxe Edition

Kiss Me Kiss Me Kiss Me: Deluxe Edition

  • アーティスト:Cure
  • 発売日: 2012/09/11
  • メディア: CD
 

を聴いていたら今まで経験したことのない奇妙な足の痛みの感覚に襲われ、声も出せずぐわあああとのたうち回っていたら挙句、鼻血まで出た、という壮絶なものがある。痛くて動けなかったけど、当時使っていたターンテーブルはフルオートのものだったのでちゃんと面が終わったら針が戻ってありがたかった、ということまで記憶している。だから今だにこのThe CureのアルバムのB面の最後の方(昔のCDだと削られてしまっていた「Hey You!!!」あたり)になると、ちょっとその時の記憶が蘇ってふと身構えてしまったりするのである。

 

ということで相変わらずしょうもない感じではあるが、46歳の年も健康に楽しくほどほどに生きていきたいので、変わらず仲良くしてくださいね、よろしくお願いいたします。

 

で、45歳から46歳になって何をしていたのかと言えばこむら返りとSiouxsie And The Bansheesである。バンシーズとか何等かの形で月に1回は必ず誰もが聴くようなバンドだと思うけど(主観)何故か私は物凄くまた大ブームが来て、結果アルバムをすべて聴く、ということをやっていた、車の中で。だから来る日も来る日も出勤時にバンシーズ、例えば日中用があって車を出せばバンシーズ、ボロボロに疲れて帰宅する際にもバンシーズ(時間によってはラジオで「AOR」)、という日々だったのでバンシーズ無間地獄、であった。何故かラストアルバム 

THE RAPTURE [2LP] (180 GRAM) [12 inch Analog]

THE RAPTURE [2LP] (180 GRAM) [12 inch Analog]

 

から聴き始め、その後ファーストの2枚組デラックスをディスク2まで、

Scream (Dlx)

Scream (Dlx)

 

更に順に紙ジャケでセカンドから「Tinderbox」まで、

Tinderbox -Download/Hq- [12 inch Analog]

Tinderbox -Download/Hq- [12 inch Analog]

 

その後は悲しいことに紙ジャケ出なかったのでデジパック再発で「Superstition」まで、 

Superstition [12 inch Analog]

Superstition [12 inch Analog]

 

と見事にバンシーズ漬けの日々であった。 世の人々は曜日や時間や気分に合わせて聴く音楽を変えて、そのような本の続編まで出ているのに

私は来る日も来る日もどんな時もバンシーズを聴き続けていた1週間であった。しかも結論としてバンシーズはどのアルバムも最高、以上、というようなものだから、もう私の中身は初めてバンシーズと出会った中学生の時と何ら変わらない、と言っているようなものである。でもたぶん今後も何歳になってもバンシーズ聴き続けるだろうし、それに耐えうる音楽なのじゃ、ということは当然ながら訴えたい次第である。本当にどのアルバムも良いんだけれど「Juju」 

Juju -Download/Hq- [12 inch Analog]

Juju -Download/Hq- [12 inch Analog]

 

が、なんか順番に聴いてくると、ターニングポイント的な感じだったのかな、ということがわかる。邦題「呪々」とはまあよく言ったものだ、と言う感じで決して明るくはない、名ギタリストJohn McGeochを擁した編成での1981年作アルバムであるが、ここまでの3枚のアルバムは色々探っているような感覚が強かった(もちろんそれが悪いとは一言も言っていない)わけだが、ここで腹を据えたような、そういう凄みとスピード感がたまらない1枚である。冒頭の「Spellbound」から突っ走り、バンシーズと言えば、の「Night Shift」などダークで沈み込むような曲も随所に配置され、タム大好きドラマーBudgieのあばれ太鼓に、あの音色と違う曲弾いてんのか、というベースラインでバンシーズを支えてSteven Severinも絶好調、そしてSiouxsieの暗い美声も伸びやかで時折儀式めいた様子まであって、そういえばSex Pistolsの親衛隊あがりで初期メンバーにはSid Vicious、というもろパンクな出自にも関わらずなんでこうなったんだろ、と考えながら聴くのも一興、の1枚である。蛇足ながらいまだに文字列で「JUJU」とか見るとドギマギするから、あの女性歌手にはちょっと困らせられている。